豊田通商では、経営戦略の実現を目指し、過去や固定観念にとらわれることなく、現地・現物・現実に立脚の上、全体最適の視点で共鳴・協働し、より良い未来に向けて進化をリードする社員を採用し、育成し、処遇します。
グローバルでのビジネス展開に際し、人権および自由を尊重し、確保することを謳う「世界人権宣言」および国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」を支持し、グローバル行動倫理規範(COCE)において人権尊重を明示し、人権への配慮を重視しています。また当社は、事業を行う地域・国の持続可能な発展への貢献を最大化するというISO26000の考え方に賛同し、現地雇用や現地調達を通じた人財育成や地域社会・経済の活性化を通じ、地域社会との共存共栄に努めるとともに、強制労働・児童労働・不当な低賃金労働の防止を定め、不適切な雇用の撲滅や各国労働法を遵守した最低賃金を上回る賃金の支払いに努めています。
事業所の閉鎖・再編等のやむを得ない場合においても、雇用の維持を最優先に、再配置、近隣グループ会社への転籍、職務の転換、リスキリング支援等を最大限講じます。やむを得ず雇用終了が必要となる際には、各国の労働法および労使協議に基づく公正で透明な手続きを遵守し、従業員への十分な説明・対話、適切な補償、再就職支援を行います。
豊田通商は、中期経営計画における「異能の総合商社」実現に向け、人と組織の中期ビジョンを定めました。
社員一人ひとりの潜在能力を引き出す「DNAの覚醒」と、柔軟で自律的かつ多様性を生かす「躍動する生命体組織」の構築を両輪とし、グローバル7万人の多様な人財が豊田通商の価値観を継承しつつ自律的な挑戦・協業を促すために、各種人事施策を展開します。
これにより一人当たりの付加価値とエンゲージメントの向上、イノベーション創出促進を図り、「7万人の大旅団の次元上昇」を通じた成長につなげます。
中期ビジョン実現に向け、毎年取締役会で人的資本経営の進捗状況を報告するとともに、月に一度各本部の役員が集まって議論する全社横断会議体「Human Company Task Force(HCTF)」を始動し、上記実現の鍵となる課題(ヘッドピン)の特定と、解決に向けた対応の議論を行い、「人と組織」が当社における最重要課題での一つであることをトップマネジメント自らが認識し、一人称で取り組むための場を設けています。

当社では、8つの営業本部が世界約130か国・地域にわたるネットワークを活かし、グローバル市場を視野に入れた事業戦略を担っています。また、海外には主要な地域ごとに地域統括会社および事業会社を配置し、各地域の特性やニーズに応じた柔軟かつ迅速な事業運営を実現しています。このようなマトリクス型の事業運営体制により、「営業本部」および「海外拠点(極)」が一体となって価値創造を図ることが可能となっています。そしてこのグローバルな事業運営体制を支えるため、当社では戦略的かつ機能的な人事体制を構築しています。人事体制は、以下の4つの役割に分けて設計されています。
CHROは、事業戦略と整合した人事戦略を策定し、全社人事機能に対して指揮命令を行う役割を担っています。経営層の一員として、人的資本の最大化に向けた中長期的視点での意思決定をリードしています。
CoEは、人事領域における専門性を活かし、全社共通の人事戦略・制度の企画・立案・推進を担っています。グローバル共通の人事基盤を整備することで、全社の一体感と各極の自主性の両立を図っています。
OPEは、人事制度の運用・管理を主に担う部門です。給与・評価・労務管理等の日常的な人事オペレーションに加え、システムやデータの整備・運用を通じて、業務効率化と人事情報の可視化を推進しています。また、OPE機能においては、関連会社である豊通ヒューマンリソース(株)と密接に連携し、一貫した人事業務運営体制を構築しています。
HRBP/RHRは、各営業本部および極に密着し、事業戦略の実行を「人と組織」の観点から支援する役割を担っています。営業本部・極と連携しながら、人財配置・育成・組織開発等を主導し、現場に根ざした課題解決を推進します。HRBPは、CHROやCoEが策定する人事戦略を事業部門に適用すると同時に、現場の声を本社へフィードバックするハブとしても機能し、戦略と現場の橋渡し役を果たしています。

豊田通商は約130の国・地域にわたり8つの事業本部を軸に幅広いビジネスを展開しており、各々のニーズに合わせて優秀な人財を獲得しております。
豊田通商では、当社で働くイメージを具体的に持ち、その魅力を実感していただくために、社員との接点を重視した多様なイベントを実施しています。
営業社員による座談会やパネルトークを行う自社イベントに加え、実際のビジネスを題材としたワークショップや、社員とともに新規事業を構想するインターンシップなどの実践的なプログラムを通じて、当社で事業を行うイメージを具体化し、“豊田通商らしい”ビジネスの進め方や価値観を体感していただくことを大切にしています。
また、多くの社員がOB/OG訪問に協力し、会社の風土や業務内容への理解を深める機会を提供しています。さらに、海外大学の正規留学生向けの特別選考プロセスも用意しており、多様性に富んだ人財の確保にも積極的に取り組んでいます。
私たちは相互理解を重ねながら、共に未来を創る仲間との出会いを大切にしています。
キャリア採用においては、当社にこれまでになかった知見や高度な専門性を取り込み、事業成長をさらに加速させる人財の獲得を重要テーマと位置づけています。
各営業本部およびコーポレート部門において幅広い採用を通じ、多様なバックグラウンドを持つ人財を積極的に迎え入れています。
当社は、幾度にわたる合併を成功させてきた歴史の中で、個々のバックグラウンドに左右されることなく、誰もが平等に活躍できる風土を育んできました。
異業界出身者も数多く活躍しており、それぞれの経験や専門性を活かしながら、主体的にプロジェクトを牽引できる環境が整っています。
今後もキャリア採用を通じて組織の多様性を高め、変化に強く、競争力のある企業として進化し続けていきます。
多様な人財・働き方を前提とした等級制度、社員の成長を促す公正な評価・昇格制度、成果に基づいた報酬制度の運用に努めています。
豊田通商は、採用から教育、考課、異動など、人事に関する全ての取り組みで、「人財育成」と「組織躍動」を2つの柱に据え、多様性に富むグローバル7万人の社員の育成・活躍の後押しを通じて、豊田通商ならではの事業を生み出す人財を輩出します。
そのために、人事のベースとなる等級制度や評価・昇格制度、報酬制度、人事異動において、社員一人ひとりが持つ知識やスキルなど潜在的・顕在的な能力を十分に発揮できる環境を目指します。そして、組織の目標達成や価値創造に最大限貢献し、豊田通商の企業価値の向上の実現を図ります。
等級制度は、2025年度の人事制度改定により、各職掌の期待役割を明確にすると共に、新たな活躍のフィールド(キャリアの選択肢)を拡充しました。
キャリアパスに応じ、個人が最も輝ける場所で成果を出すことによって、会社の成長につなげていくことが狙いです。
報酬制度は、等級に基づき決定される給与と、業績及び個人評価によって決定される賞与によって設計されています。賞与については、社員一人ひとりが自らを高め続け、取り組んだ行動や成果に公平公正に報いることを目的に、業績連動型賞与を採用しています。
また、豊田通商は全従業員向けに持株会制度を運用、毎月の給与および賞与から一定額を拠出し、自社株式を購入することができます。さらに、当社では拠出金に対して一定額の奨励金を設けることで、持株会の入会を促進しています。この持株会制度は、会社経営に対する従業員の参画意識を高めることに貢献し、株価の上昇や社員の資産増加を通じて従業員の定着を促進します。2025年6月時点の単体会員数は2,490名、加入率68.7%です。
人事考課においては、毎年期初にMBO(目標管理)研修、期末にアセスメント研修を実施し、明確な目標設定の合意と成長に寄与するフィードバックの質向上実現に取り組んでいます。1年を通して4回の必須面談(期初・中間・期末・評価フィードバック)を実施し、さらに1on1等、日頃からの丁寧なコミュニケーションを通じた、評価者と被評価者間の信頼関係構築に重きを置いています。加えて、全評価対象者に向けて評価フィードバックに関するアンケートを毎年実施し、その内容をMBO・アセスメント研修へ反映することで、評価者と被評価者間のコミュニケーションの質の向上に努めています。さらに、2023年度からはライン長を対象に多面(上司・部下)フィードバックを実施し、自身のマネジメントスタイルについて客観的な情報を得ることで、マネジメントの質向上の機会としています。
また、2023年度よりタレントマネジメントシステムを導入し、キャリア目標と成果目標の両方を意識した目標設定が可能になりました。
2025年度からは、より自分のキャリアの解像度を上げることを狙いとした新しいキャリア目標設定フォーム「MCV(マイキャリアビジョン)」を運用し、本人が望むキャリアの実現に向け、会社全体でのサポート・機会提供を実施していきます。また、この情報を一元管理することで、社員の人財育成、自律的成長を促す異動・配置などへの活用を進めてまいります。
成果目標に関しては、各組織の方針・目標を踏まえ個人目標に落とし込み、進捗を管理することによって各組織の目標達成を目指しています。また、マネジメント職と一部アソシエイト職に対し、「組織力最大化への貢献」に関する項目を含めることを必須としています。人財育成や組織開発等を評価対象としており、人や組織をより良く・より強くするための一人ひとりによる主体的な取り組みを促進しています。

高い成果や貢献を遂げた案件には「本部優秀賞」が授与され、さらにその中から「本部最優秀賞」、「副社長賞」・「社長賞」が選出されます。
2023年度の「社長賞」案件である「道北における風力発電のための送電事業」は、北海道北部の1市5町にまたがる広範なエリアで実施されました。併設されている蓄電池の容量は720MWhと、日本最大規模を誇ります。本事業は5年にわたり78kmの送電線を建設し、工事関係者約600名、開発を含めて約700名が関与しました。この人員の出入りにより、地域経済の活性化にも大きく寄与しています。本案件は、送電網の完成により約540MWの新規風力発電が可能となり、新たに9発電所、風車127基の設置が実現します。これにより、再生可能エネルギーの普及を大きく後押しした点が高く評価されました。
また従業員の資格取得を奨励するため、従業員を表彰するとともに、取得した資格に応じて表彰金を支給しています。これにより、従業員の自律的な能力開発と資格取得を積極的に支援しています。
急速に変化するビジネス環境において、当社が今後拡大を目指す事業領域(社会課題解決、環境課題解決)への価値創造のためには、社員が新たな成長を目指すことが不可欠です。「豊通の成長エコシステム」は、豊田通商DNAとラーニングアジリティを基盤とした社員一人ひとりの成長を原動力に、組織や会社の成長を促進し、顧客や社会への価値提供につながる仕組みです。
社員は顧客の課題解決に現地現物で自ら挑む中で、実践的な経験を通じてタグをつくり、次の目標や社会課題解決のために成し遂げたいこと(志)が生まれ、新たな仕事や役割を担う機会を得ます。このように等級・年齢に関わらず主体性と挑戦からは一段上の成長が促進されます。「豊通パーソンらしい成長サイクル」は、これらの成長プロセスをモデル化したもので、育成体系の基盤となっています。
豊田通商は、この成長エコシステムを通じて、未来のビジネス価値を創造し、より良い社会の実現に貢献しています。

キャリアを自律的に捉えることが、自身の成長に貢献するとともに、豊田通商で自身のキャリアの実現がどれだけイメージできるかは、エンゲージメントスコアに影響しています。そんなキャリア自立(律)を全社員へ意識していただくために、さまざまな施策でキャリアを考えるきっかけを提供しています。
当社では、どのようなキャリアを歩みたいか、年に1度上司と面談を通じてキャリア実現を目指すマイキャリアビジョン(MCV)という仕組みがあります。MCVを考えることが難しい、ピンとこない方へ向けた、自己理解や会社からの期待等を整理し将来を展望するワークショップもあわせて実施しています。
社員の意欲や自律的成長をできる限り尊重した異動を推進するための制度です。
一定の要件を満たした社員は、異動希望先での前向きかつ具体的なプランと異動希望部署を申請し、希望先との面談を経て、双方のニーズが合致した場合、現部署の意向に関わりなく異動をすることができます。
豊田通商では、社員の異動希望を踏まえ人事がアレンジする「チャレンジローテーション」と、組織の受け入れニーズに対し社員が申し込み、組織とのマッチングを図る「チャレンジポスト」を設けています。グローバル職社員だけではなく、シニア社員がこれまでの経験を活かし新しい環境で活躍する場の提供や、地域限定職社員の拠点異動を伴うポストへの挑戦を支援しています。
2024年度は同制度を通じ、計54件の利用申請中25名の異動が成立しました。
当社では、社員がキャリアを自律的に捉えることが社員自身の成長に最も貢献するとともに、会社の成長にとっても重要であると考えています。そうした社員の自律的なキャリア形成の考え方を基に、キャリア形成支援やビジネススキル、リーダーシップ等をテーマとした豊富な研修コンテンツを提供しています。これらは等級・役職によらず自由に選択し、受講することできます。グローバル共通で経営人財/リーダーを養成する研修のほか、異文化理解を始めとした海外赴任者向け研修、マーケティングやデジタルリテラシー等の共通スキル系研修を実施しています。
これらの研修は、一人ひとりの課題感に応じて選択でき、どこからでも受講可能なオンライン研修等、社員のニーズに応じて様々な形式で提供しています。

社内で最高峰に位置するGALPは、海外の一流のビジネススクールと提携し、グローバル市場における当社の存在意義とありたい姿や自身のリーダーシップについて、世界中から選抜された次世代経営者候補で議論する約半年に渡るプログラムです。アクションラーニングとして、個人の志の深掘りと、グループでの次世代経営戦略の提言を行い、志高く多文化の中で活躍できるグローバルリーダーの育成に取り組んでいます。実際、GALP過去受講者の30.6%が当社が定める連結経営上重要なポスト(グローバルポスト)で現職を務めています(2024年11月時点)更に新たな取り組みとして、過去受講者を対象に「アルムナイ活動」として、イノベーションを基軸とした情報交換の場を設定し、継続的なグローバルネットワークの構築にも尽力しています。
当社の国内外の連結子会社(約800社)の次世代経営者を対象とした育成プログラムです。社外取締役を含む経営陣との質の高い対話を通じて、当社らしい経営者としての志を育成します。また、人事、COCE、法務、経理・財務等のコーポレートマネジメントに関しては、実際の社内事例を題材として、より実践的なスキルの習得を目指します。
多様な人・組織のマネジメントにおいて、リーダーシップやコミュニケーションのあり方にも変化が求められるマネジメント層に対して、メンバーの個性・強み・育成段階に応じた多様なコミュニケーションスキルを習得するプログラム、HCPを提供しています。マネジメントがリーダーとしての在り方、自身のスタイルを見つめなおすことで、メンバー一人ひとりとの対話が主体的なアクションを促し、強い個と強い組織を実現します。プログラムを通じて、マネジメント同士のネットワークが強固になり、職場での取り組みも促進され、エンゲージメントや組織風土の向上にもつながります。2024年末時点で累計478名が受講修了し、社員エンゲージメントの高い上位50組織のマネジメント層は、約7割が本プログラムを受講しています。
豊田通商では、若手グローバル職社員に対して入社8年目までに1年間の海外実習生としての駐在経験を提供しています。この取り組みの目的は、若手社員が早期に海外経験を積むことで、国際的な視野を開き、キャリア形成の幅を広げることです。多様な文化やビジネス環境に触れることで、柔軟な思考や問題解決能力を養います。実際、2024年度時点で対象の77.5%が海外駐在を経験し、当社の成長を支えています。
入社8年目の海外経験※率:77.5%(グローバル職社員,直近3年間の平均)
※海外経験:海外駐在員、実習生、語学研修生等
海外現地の言葉や文化を深く理解し、その地域に根差したビジネスを推進できる人財を育成するため、若手グローバル職社員を対象に、海外語学研修生制度を設けています。
同制度では、フランス語、中国語、スペイン語、ポルトガル語、アラビア語 等の第二外国語の基礎を国内の語学スクールで学んだうえで、現地の大学/語学教育機関で1年間の語学学習を行います。語学はもちろん、現地の文化・風土や商習慣にも習熟するプログラムで、社員のキャリア開発やジョブローテーションの活性化にも役立っています。
2021年度派遣国: フランス3名(合計3名)
2022年度派遣国: フランス1名(合計1名)
2023年度派遣国: フランス2名 ブラジル1名(合計3名)
2024年度派遣国: フランス2名 ブラジル1名 中国1名(合計4名)
2025年度派遣国: フランス1名 ブラジル1名 中国1名(合計3名)
豊田通商では2000年以降、加商・トーメンの合併・CFAO子会社化等を通じて飛躍的な発展を遂げるとともに従業員数も増加・多様化してきました。そのように従業員や価値観が多様化するなか、当社の強みの源泉である「豊田通商らしさ」をグローバル・次世代へ継承・進化させていくため、2023年からプロジェクトを立ち上げ、プロジェクトメンバーと経営で対話を重ね、2024年に「豊田通商DNA」を新たに制定しました。
豊田通商DNAをグローバルで浸透するにあたり、従業員との数多くのタッチポイントを設けています。具体的には、社内向け紹介動画・説明会動画の展開、日本語・英語だけでなく、現地語でのリーフレット展開等を通じ、グローバルの従業員誰もが豊田通商DNAとは何か理解できるようなものを作成しています。また、従業員向けのワークショップの企画、全世界の従業員による、豊田通商DNAに因んだ自らの経験を共有するウェブサイトを立ち上げ、豊田通商DNAを発揮している状態を具体的にイメージし、自ら体現してもらえるような機会を設けています。


当社では新たな事業の種を発掘・磨き上げ、次代の事業創出につなげる全社横断プロジェクト「TIVP」を推進しています。入社2年目以上の社員は誰でも応募可能で、想いのこもったアイデアを起点に仮説検証、全社ピッチコンテスト(ピッチ)、PoC(概念実証)を経て営業本部での事業化を目指します。当社のマテリアリティとの整合を意識しつつ、社員一人一人が志を持って経営を主体的に捉え、社会課題の解決に貢献していくことを大切にしています。今期で8期目を迎える本プロジェクトを通じ、当事者意識と顧客志向を育み、「強い個」の育成にもつなげています。
当社グループは、社員一人ひとりが会社のMission・Vision・Valuesに共感し、自律的に挑戦・協創する「躍動する生命体組織」の構築を目指しています。社員の潜在能力を最大化し、イノベーションの創出と持続的な企業価値の向上(「7万人の大旅団」の次元上昇)につなげるため、社員エンゲージメントを重要な経営指標の一つと位置づけています。
社員エンゲージメント向上に向けた具体的な取り組みとして、社員の潜在能力を最大化し、しなやかで変化に強い組織へと進化するために、当社では以下のような取り組みを行っています。
組織の現状と課題をタイムリーに把握するため、全社員を対象としたエンゲージメントサーベイを毎年1回実施しています。本サーベイは客観性と透明性を担保するため、社外の業務委託先へ対象者が匿名で直接回答する形式を採用しています。結果は社内外に共有し、組織全体でエンゲージメントを高めあう風土の醸成につなげています。
2025年度のサーベイ結果を分析した結果、「協力体制」や「業務プロセス・組織体制」が改善傾向にあるものの、依然として相対的に低位であるという課題を認識しています。この課題を解決するため、組織の壁を越えたヨコ・ナナメのコミュニケーションの活性化を図るとともに、過去から踏襲しているような業務や報告のゼロベースでの見直しや属人化の解消を推進しています。さらに、全社的なDX推進によるAI活用を含め、抜本的な働き方の革新に継続的に取り組んでいます。
当社では、サーベイ結果を単なる測定で終わらせず、経営層から現場までが一体となり、取り組みを展開しています。トップ主導の機動的な課題解決のため、社長を議長とし主に経営幹部で構成される全社会議体「Human Company Task Force(HCTF)」を毎月開催し、人財・組織の課題(ヘッドピン)の特定と具体的な改善施策を人事・本部横断で迅速に議論・実行しています。
社長と従業員が直接対話する「タウンホールミーティング」を定期的に実施し、社員と会社の距離を近づけ、経営の方向性への理解と共感を深めています。
またデジタル化やAIが急速に進展する時代において、情報を単に正確に伝えるだけでなく、人が自らの言葉で語り、想いを共有することの価値が、これまで以上に高まっていると考え、2026年4月に自社スタジオを開設しました。更に撮影した動画をグループ全体で共有する動画配信プラットフォーム「ToyoTube」を通じ、世界各地の人やさまざまな取り組みを社員が主役となって発信しています。多様な動画コンテンツの展開し、理解と共感を広げることで、組織の一体感と活性化を促進しています。
職場の自己革新力を高めるための現場主体の学習コミュニティ「組織づくりの実践道場」を開催、上司と部下がペアになって参加し、組織づくりを実践から学び合い、実際の職場運営に活かす取り組みを行っています。
実績として、2026年3月期は社員エンゲージメント72%・社員を活かす環境70%と前期対比で向上しており、取り組みの成果が表れていることが伺えます。
| 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
|---|---|---|---|
| 社員エンゲージメント(%) | 67 | 68 | 72 |
| 社員を活かす環境(%) | 66 | 67 | 70 |